古い Windows のゲームを動かす

古い Windows のゲームを動かす環境を作った時のメモ


概要

はじめに

Windows10以降、古いゲームは、CDやDVDで起動チェックするのも面倒だし、そもそもインストーラが起動しなかったりと、ふと立ち上げたくなっても億劫で結局立ち上げない、ということが多かったのですが、ふと、Linux の Wine環境をちゃんと設定すれば、古いゲームもそれなりに動くのでは、と思い立って環境を作ってみた時のメモです。

その過程でちょくちょく設定に悩む箇所もあったので、自分のための備忘録も兼ねて。

環境作成プラン

VMware Workstation Player + Ubuntu + WineHQ

VMWare による仮想マシン環境に Ubuntu を乗せ、そこに WineHQ を乗せて Windows のゲームを動かす。

CD/DVD は iso 化することで基本的に不要にする。
(ただし、ゲームによっては CD-DA を使っていることがあるので、BGMを聞きたい場合にはやっぱりCDを使わないと行けないケース有り)

環境作成手順

VMWare の入手とインストール

(22/03/05時点)VMwareのページからVMware Workstation Player をダウンロードしてインストール。

Ubuntu の入手

(22/03/05時点)Ubuntu Japanese Teamのページから Ubuntu の日本語 Remix の ISOイメージをダウンロード。安定をとって LTS版(今回は 20.04.1LTS)を利用。

Ubuntu を VMware にセットアップ

VMware から「新規仮想マシン作成」を行う。

インストーラディスクイメージファイルとして、Ubuntuのisoファイルを指定。
Ubuntu だと簡易インストールが使えるので、手順が楽。

デフォルトで進めていくが、「ハードウェアのカスタマイズ」を行う。

グラフィックスメモリが今は8GBと妙に多いので、2GBぐらいに。この数値は後で Wine での環境設定で使う。

WindHQ 環境で DirectX が認識しないのを修正する

winetricks から
Select the default wineprefix
Change settings
を選んで、
videomemorysize=2048 にチェックを入れてOKボタンを押す。

videomemorysize が明示されていないと、DirectXの初期化に失敗する模様

ここまで設定しておくと、それなりにゲームがインストールできて立ち上がるようになる。

フォントのインストールとコピー

winetricks から
Select the default wineprefix
Install a font
を選んで、
cjkfonts と takao をインストール

さらに Windows の Fontフォルダから

MSGOTHIC.TTC MSMINCHO.TTC SERIFE.FON SSERIFE.FON JVGAFIX.FON unifont.ttf

をコピーする

64bit環境では動かないゲームのとき

デフォルトの Wine は64bit版で、基本大半のゲームでは問題ないはずだが、一個だけ64bit版では動かないソフトがあった。winecfg 経由で設定できる互換性も WindowsXPまでで Windows98 のような古いものは設定できない。

この場合、かわりに32bit版をセットアップすることになる。

WINEARCH=win32 winecfg

こうするとセットアップされる Wine は 32bit版になり、互換性設定も Windows98 などが指定できるようになる。

32bit 版と 64bit 版の同居はちょっと難しいが、2つ別名で作っておいて、アクティブなほうを .wine フォルダに名前を変えて運用する、みたいな方式を現在はとっている。ここはもうちょっと改善の余地があるかもしれない。